両極
ある歌手の話によると、より高い声を出せる様になる為には、同様により低い声も出せる様にならなければならないらしい。どちらか片方だけ伸ばすのではなく、両方を伸ばす必要があるということである。
両方を広げなければ、どちらも広がっていかないということ。
社会の表と裏。経済界と、マフィア。
人の意識における否定と肯定。何かを肯定しているのであれば、同時に、それは、何かしらへの否定にもなる。その肯定が深ければ、深いだけ、否定も同様に深くなるのかもしれない。
善と悪も、表裏一体。単なるベクトルの両極に過ぎないから。その両極も、単なる一つの観測点からの計測に過ぎない。正義は、一時的な前提によって、定められているに過ぎず、絶対的なものではないのである。
金満球団があるから、育成型の球団も生まれる。
一芸で、成功している者もいる。それが、片方だけの成長と見るならば、限らない話には、なってくるのであろうか。
片方に見えても、両方なのかもしれない。始点をどこに規定するのかどうか。常に、数直線の様に、ゼロから、両極にベクトルが伸びていくとは限らない。
または、その側面における両極端が、互いに伸びているのかもしれない。