週刊Coelacanth

小川作文講座 http://ogawasakubun.blog.jp/

                        <お知らせ>
                        現在月一回の更新になっております。
                        毎月、中旬頃を予定しています。
                        過去の記事も見ていただければ幸いです。

掛け合い

 質問の仕方において、「あなたにとって、○○とは?」という聞き方がある。
 答える側に対して、大きな負担を課す側面もあるが、その聞き方自体は、非常に密度が濃く、本質的な部分を突ける可能性のある手法とも言える。また、答える側が、自ら答えの幅や枠、前提を読解し、設定できるというのは、答えがいがあるとも言えるのではなかろうか。
 ただ、その導き出された答えもまた密度を持ち、理解する為には、同様に負担を課す必要がある。また、訊く側にも同等の意識の段階が必要になるのであろうが、それは、答える側にも、同様のことが言えるのであろう。この手法によって得られる結果は、答える側であり、訊く側の意識の段階によって、変わってくるのであろう。
 理解できるという肩書きの形成において、知識や技術も重要ではあるが、同時に、姿勢であり、意地によって、保たれる非常に不安定な状態でもあるのであろう。

 

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