週刊Coelacanth

小川作文講座 http://ogawasakubun.blog.jp/

                        <お知らせ>
                        現在月一回の更新になっております。
                        毎月、中旬頃を予定しています。
                        過去の記事も見ていただければ幸いです。

いつまでも残り続けるのであろう

 ごみに捨てたとして、物理的に人の認識できない形に変容したとして、人の記憶から消え去ったとして、そして、その意識を他者に伝えていないとして、一度生み出したその存在自体を完全に消せるわけではないのであろう。
 日々、人は、他の存在を犠牲にし、同時に、他の存在の犠牲にされながら生きている。それは、何かしらを与えられ、同時に、何かしらを与えているということでもある。それは、循環している流れの中の一つの動きであり、何かを多く消費するということは、同時に、多くの何か新しい存在がそこに流れる機会を創出することにもなるのであろう。
 何かしらの主張をすると言うことは、同時に、何かしらの矛盾を作りだし、何かしらを肯定するということは、同時に、何かしらを否定するということでもある。

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